顧客の「モヤモヤ」を「確信」に変える方法
お客様の頭の中を整理し、「モヤモヤ」から「確信」へと導く
要件整理の方法をご紹介します。
適切な要件整理は、顧客満足度を高めるだけでなく、営業活動の効率も劇的に改善します。
久実
by 久保埜 実
要件整理3ステップ
網羅的に洗い出す
顧客の望みや困りごとを、質より量で出し切ります。
具体化する
それぞれの項目を、測定可能なレベルまで掘り下げます。
優先順位をつける
絶対に譲れないものと、妥協できるものを見極めます。
ステップ1:網羅的に洗い出す
思いつくままに出す
お客様自身も、自分の要望や課題を完全に把握していないことがあります。
可視化する
ホワイトボードや付箋を使って、思考の全体像を見えるようにします。
評価はしない
この段階では整理や評価はせず、とにかく「出し切る」ことに集中します。
ステップ2:具体化する
抽象から具体へ
「コストを削減したい」という抽象的な要望では、提案の的が絞れません。
「何がどうなればコスト削減と言えるのか?」と具体化することで、明確なゴールが見えます。
成功の定義を明確に
「具体的にどのくらいの金額を目指したいですか?」
「現状〇時間かかっている作業が、何時間になったら『効率化された』と感じられますか?」
お客様との間で「成功のイメージ」を共有することが重要です。
ステップ3:優先順位をつける
Must(必須)
絶対に譲れない要件
Want(希望)
できれば実現したい要件
Nice to have(あれば尚可)
なくてもなんとかなる要件
すべての要望を100%満たす完璧な商品やサービスは、現実にはほとんど存在しません。核となる要望を見極めることで、お客様は迷わず意思決定できるようになります。
要件整理がもたらす3つの劇的効果
無駄な商談が激減
ミスマッチを早期に見抜くことができます。見込みのない案件に時間を費やさず、受注確度の高い案件に集中できます。
リードタイムが短縮
お客様が「買うべき理由」を明確に理解しているため、悩み続ける時間が大幅に短縮されます。社内での稟議プロセスもスムーズに進みます。
利益率が向上
お客様は「安いから買う」のではなく、「重要な要件を満たしてくれるから買う」という判断基準を持ちます。価格競争から脱却できます。
要件整理の「壁」とその乗り越え方
情報処理能力の壁
基本的な型(3ステップ)は決まっています。トレーニングによって誰でも習得可能なスキルです。
満たせない要件への対応
全ての要件を満たすことではなく、優先順位の高いMust要件を満たせるかが重要です。
優先順位の「誘導」
自社の強みが活きるポイントを強調し、お客様にとっても重要なポイントを見逃さないよう手助けします。
今すぐ取り組めること
要約&確認から始める
ヒアリング後に内容を要約し確認する
認識のすり合わせ
お客様との認識ズレを減らす
提案の質向上
的確な提案で成約率アップ
「ありがとうございます。今お話しいただいたことを私なりに整理させていただきますと、『〇〇を実現したい』『△△に関する課題を解決したい』そして、その中でも特に『
⬜
︎
⬜
︎は絶対に外せないポイントだ』というご認識でよろしいでしょうか?」
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